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2015/05/08
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入れ歯について知ろう−その68−入れ歯の天敵・骨隆起

全部床義歯、部分床義歯いずれの製作の時に障害となる一つの解剖学的特徴に
骨隆起があります。


上顎には口蓋隆起と呼ばれる、口蓋中央部にできる骨の出っ張りが、
下顎には下顎隆起と呼ばれる、下顎の舌側にできる骨の出っ張りがあります。
他にも骨瘤と呼ばれる小さな骨の瘤が臼歯部の奥側にできることがあります。

このように局所的に過剰に膨隆した骨を骨隆起といいますが、誰しもができる
わけではなく、(特に下顎隆起は)強い力が長期に加わった場合に出来ると
いわれています。ちなみに女性に口蓋隆起は多いといわれています。


この骨隆起部分は、粘膜が薄く、疼痛が出やすいため、義歯を製作する上で
厄介な部分となります。

障害となる場合は骨を削除するということをすればいいのですが、




有病者の場合は外科的に除去が難しい人が多かったり、手術に同意されない
方もおられますので、その場合は

骨隆起を“避ける”義歯
骨隆起を“覆う”義歯
になります。

避ける場合は剛性が低下し(強度が不足し)がちになりますし、
覆う場合はその部分だけ義歯が膨れるので違和感が大きくなります。
強度・違和感に対応した義歯は金属床義歯が最も適しています。
ただし、保険の適用外となります。

いずれも一長一短があるので厄介な解剖学的特徴です。




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